【ジャズボーカル】今日のスタンダード曲 / Lullaby Of Birdland

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みなさんこんにちは!

ボーカルの日比しおりです。

ジャズの持ち歌、

増やしていきたいけど、

一体何から手をつけたらいいの?

そんなあなたへ!

 

プロボーカルなら歌えておきたい


こちらのタイトル

【ジャズボーカルのスタンダード曲集】

では、プロのジャズボーカルなら

全員歌えるといっても過言ではない

超スタンダード曲をご紹介していきます。

 

  1. 使いやすい
  2. ウケがいい
  3. 歌えたらおしゃれ!


3拍子揃った

プロボーカルのレパートリーを

お教えします。

 

1952年 Lullaby Of Birdland 

今日のスタンダード曲は、

『Lullaby Of Birdland』

(ららばい おぶ ばーどらんど)

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↑ジャケがお茶目すぎるジョージ先生


邦題は

『バードランドの子守唄』です。


アーティストのjujuさんが

自身のジャズアルバムにも収録し

若い世代にも広く認知のある一曲ですね。


まずは曲を聴いてみましょう!


今日はわたしの大好きな

ゴスペルボーカル

Lizz Wrightさんの

(りず らいと)

バージョンでお届けします!


メロディも楽譜に忠実に

歌ってくれていてお上品。

キーはEbです。


Lizz Wright-Lullaby Of Birdland


英歌詞を見てみよう


Lullaby of Birdland, 

that's what I 

always hear when you sigh 

Never in my wordland 

could there be ways to reveal 

in a phrase how I feel 


Have you ever heard two 

turtle doves 

bill and coo when they love 

That's the kind of magic 

music we make with our lips 

when we kiss 


And there's a weepy old willow; 

he really knows how to cry! 

That's how I'd(I'll) cry in my pillow 

if you should tell me 

farewelland goodbye! 


Lullaby of Birdland, whisper low, 

kiss me sweet and we'll go 

Flyin' high in Birdland 

high in the sky up above 

all because we're in love 


和訳するとこんなかんじ


あなたが溜息をつくといつも

私の耳にバードランドの子守唄が聞えてくる

その時の私の気持ちを表せるような

一言は見つけられないけれど


もしあなたが

キジバトたちの愛し合うさえずりを

聞いたことがあるとしたら

まるで私たちがキスするときに

唇でつくるあの不思議な音楽みたいよね


泣き濡れている老いた柳は

本当の涙を知っている

あなたが去ってゆけば

私は柳のように涙するでしょう


バードランドの子守唄よ、

小さく囁き、そしてキスして

そうしたら私たちはバードランドの

彼方の空へ高く高く翔びたていける

私たちが愛しあっている証として


知りたい!曲の背景

誰が作ったの?

作曲者は

 George Shearing (1919-2011)

(じょーじ・しありんぐ)

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作詞者は

George David Weiss (1921-2010)

(じょーじ・でびっど・わいす)

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George Shearingは盲目ながら

大人気ピアニストであり作曲家。

George David Weissも

『What A Wonderful World』等

多くのヒット曲を生み出しています。

2人の偉人が2000年代まで

生きてくださってたんだから

驚きと感謝です!!!!

名曲のあゆみ

1952年、

ニューヨークのジャズクラブ

『バードランド』に因んで

ピアノ曲として作曲されます。

ジャズの黄金時代を築いた

『バードランド』はその後も

多くのジャズ・ミュージシャンによって

伝説的なジャズのメッカとなりました。 

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↑もちろん今もご健在!憧れのクラブ


ジャズ・ファンが寄せる

『バードランド』への憧れや

ミュージシャンにとっての

心の拠り所という意味を模した

『Lullaby(子守唄)』として

後にこのメロディに合わせ

歌詞がつけられます。


もともと『バードランド』でも

締めくくりの一曲として

広く人気を博していた曲でしたが、

歌詞がついてからは

サラ・ボーンや

エラ・フィッツジェラルドが

カバーして歌い、

ジャズのスタンダードとなりました。

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プロボーカルから見る曲のポイント

1オクターブを駆け巡るメロディ

歌い出したった4小節で、

メロディは1オクターブを駆け巡ります。

3小節目には音階が7度飛んで、

4小節目には11度飛ぶという…

全体を通してこのトリッキーさ。

もともとピアノ曲ならではの

スケールを遊ぶメロディは、

ボーカルの普段の練習が試されます。

半音階も多く現れるため、

あやふやな音感では

楽器隊の和音感と浮いてしまい

シロウト感500%。

お見事!語呂合わせの歌詞

私たちは日本人なので、

一旦内容を忘れて英語で

曲を口ずさんでみると俄然明白です。

お見事ー!と唸っちゃうくらい

美しい語呂合わせの歌詞は、

一切、旋律の邪魔をしません。

感情を表現して歌うというよりも、

メロディを奏でるように歌うことを

お勧めします。

 

「歌詞あるある」の、これって何?

セクション[B]に

登場するフレーズ、

『Bill and Coo』

わたしも最初は、

キジバトのカップルの名前で

ビル君とクーちゃんなのかなーなんて

思っていましたが、

これはスラングで

”いちゃついてる”って

意味だそうですね!

 

恋愛の話かしらという

印象の歌詞ではありますが、

『あなたの溜息』は

”サックスを吹く時の呼吸”を。

『バードランドの子守唄』は

”ジャズマンたちの演奏”や

”拠り所で過ごす時間”を

さしています。

その場で過ごす心地は

まさに言葉では言い表せません。

わたしの憶測ではありますが、

『Bill and Coo』の

”いちゃつき”というのは、

ジャズマン達の

セッションを表しているのかも。

語呂も合わせながら

バードランドを舞台に過ごす

全ての人たちを粋に表現した

完璧な歌詞です。

 

日比しおりのまとめ

1.使いやすい

穏やかな4ビートでも、

軽快なスイングでも、

そのメロディと

歌詞の耳あたりは

異なる世界観を醸し出し

演者の遊び心を駆り立てます。

ピアノ向きのメロディは、

バンドにピアニストさんが

いらっしゃったなら

ぜひ選んでおきたい一曲です!

2.ウケがいい

ジャズスタンダードの中でも

知名度が高いので

客席を掴みやすいです。

また、

ジャズに馴染みのない方でも

『あぁ、ジャズっていえば

こういう雰囲気だよね』と

共感をしてもらいやすいのも

粋な和音感こそ。

3.歌えたらおしゃれ

最後になってこんなこと

言うのもアレなんですけど、

はっきり言って

英語の発音力が試されます。

このメロディを尊重した

作り込まれた歌詞を

リスペクトするならば、

ボーカルとしては

メロディを活かすこの

耳あたりいい発音を

ソツなくこなしたいところ。

もしもあなたが

英語に不自由がない、

またはバイリンガルだとしたら

「なまり・クセ」を。

もし英語初心者だとしたら

「英語の基礎発音」

改めて練習するキッカケに

なりえる一曲です。

このとき発音を、

アメリカ英語にしようか

イギリス英語にしようか、を

迷いますね。

それは長い目で見れば

好きな文化に近い方が

いいかなと思います。

ちなみに

わたしはアメリカ英語派です。

 

いかがでしたか?

ではでは、次回もお楽しみに!

ありがとうございました!